
【上浮穴地域の概要】
久万林業地は、県都松山市から高知市に至る国道33号線沿い、仁淀川流域の久万高原町と肱川上流の旧小田町(現 小田町の一部)を合わせた林業地域を呼称しています。本地域の総面積は、72,350haで県土面積の13%を占め、森林面積は64,772ha(林野率90%)で本県の森林面積の16%を占めている。民有林は51,037ha、人工林率は86%を占めており、スギが70%、ヒノキが30%とスギの占める割合が高くなっています。
地質は北部に長瀞変成岩帯があり、一部に安山岩、礫岩等が分布し、南部は秩父古生層地帯となっている。土壌は褐色森林土がほとんど。気候は、年平均気温12〜13℃、年平均降水量2,000o前後と冷涼多雨で林木の生育に適しています。
【上浮穴の位置づけ】
※画像クリックで拡大
【上浮穴育林技術体系 】
○生産技術の特徴
「久万林業」の特徴は、生産目標に従ったきめ細かい育林施業にあります。生産目標は前述のとおり「均質優良材」と「良質材」です。
「均質優良材」生産は、「育林技術体系」に基づいて、植裁から枝打ち、除間伐、主伐と一貫した集約施業が行われています。「育林技術体系」は別表のとおりで、年輪幅、材質等、均衡のとれた優良材を生産するため、スギ5 , 500本/ha、ヒノキ6 , 000本/haの植裁本数になっています。その後、枝打ち(泥枝打ち含む)、除間伐とも6回繰返し、伐期本数を1 , 500本/ha、材積460m 3 /haに誘導して、1本の立木から2玉の 10.5cm 角柱用原木無節材を生産する優良小丸太の量産を目指しています。
「良質材」生産はやや強い間伐を行い、優良で健全な材木を育成することに重点をおき、間伐によって疎開したところへ樹下植裁を行い、林地の立体的活用と地力の維持を図りながら、二段林へと導いています。
また磨丸太の生産をしていますが、これは、柱材生産の過程で生ずる間伐材に付加価値を付けるためと、中目材を桁丸太にするためです。
※画像クリックで拡大


○久万材の特徴
久万林業「久万材」のスギ良質材の特徴は、
1.木目が緻密で樹心部と辺材部で木目の開きが少ない。
2.心材部が美しい。
3. 挽肌のツヤがよい。
4. 節が少ない。
5. 旋回木理がない。
などが挙げられます。
○久万材の流通
上浮穴地方には3木材市場、いくつかの製材所がありますが、森林組合系統では、集成材を中心とした大規模木材加工施設父野川事業所、芯持ち管柱を中心とした久万事業所に施設が設置されており、素材、製材品、銘木等を取り扱い販売しています。